『卑劣な街』
[ストーリー] 三流暴力団組織のナンバー2ビョンドは組織のボスと後輩たちの狭間で思い通りの機会をつかむことができない。病気の母と2人の弟の面倒まで見なければいけないビョンドだったが、彼の仕事といえば踏み倒された金を回収する程度の用事ばかりだった。そんなビョンドにもチャンスがやってくる。ファン会長から言い渡された仕事は、未来を保障してやる代わりに、ある人物を“処理”すること。ファン会長と手を握ることで、家族の生計の心配もすることなく、初恋の人ヒョンジュとの愛も育みながら人生を楽しめるようになった。しかしビョンドはそれまで誰にも打ち明けられなかった内心を親友のミノに話すのだが・・・。 (映画紹介より)
**********************************
『情愛』『マルチュク青春通り』を手がけたユ・ハ監督の第4作目の作品。この映画は『マルチュク青春通り』の続編とも言われているようです。
インソン君が背中に刺青を入れ初のヤクザ役に挑んだことでかなり話題になりましたね。ファン会長には『雪の女王』でボラの父親を演じたチョン・ホジン氏。恋人役には『ミスターグッドバイ』のイ・ボヨン。ビョンドの舎弟には『オールイン』でイナの青年期を演じたチン・グ。映画の中で主人公のヤクザを演じたのは『マルチュク・・・』で風紀委員長を演じたイ・ジョンヒョク。母親役には『オールイン』でチソンの母親を演じたソヌ・ウンスクと見慣れた顔が沢山出ていました。
************************************
ビョンドはヤクザという事を除けば家族思いで情に厚く心優しい好青年。普通の人と同じように恋もして平凡で静かな生活をも夢見る。しかしヤクザとして身を立て貧しい家族とかわいい舎弟たちの生活を守る為にと手を汚し、その秘密を守る為にとまたひとつ手を汚していく・・・。
一方ビョンドの学生時代の親友ミノはビョンドとの再会をきっかけにヤクザ映画を撮ろうとビョンドの生活に入り込み親交を深めるうちにビョンドから秘密を打ち明けられる。ミノはその話を題材に映画の製作を始めてしまう・・・
一般的な立場で言えばヤクザであるビョンドは悪人。社会に対応し人当たりの良いミノは善人といえるかも知れない。でも、人間の「卑劣さ」は職業や社会的立場だけでは測りえないものなのではないか。ヤクザの世界も、一般の社会も誰かを蹴落として自分がのし上っていこうとする人間で溢れかえっているような気がする。
ビョンドウがやっとの思いで手に入れた愛。その愛を育むために足を洗おうかと気持ちが揺らぐ。その心の隙につけこまれるように取り返しのつかない窮地に陥っていく…
友に裏切られ家族のように思っていた仲間にも裏切られビョンドウは失意の中で抹殺されてく。 出る杭は打たれ利用価値のあるものが生き残る。弱肉強食のこの世知辛い世の中で勝ち組になったと思ったミノとチョンスがカラオケを聞きながら自分達も結局はビョンドウと同じ立場に身を置いてしまったことに気付くラストの部分がこの映画のテーマなのかな。エンドロールで流れるインソン君の姿に思わず涙のキャサリンでした。 あ〜〜!会いたかったな〜〜〜〜☆
| 固定リンク
「韓国映画(は行)」カテゴリの記事
- 『覆面ダルホ~演歌の花道~』(2008.03.18)
- 『ひまわり』(2008.03.15)
- 『拍手する時去れ』(2008.03.14)
- 『裸足のキボン』(2008.03.11)
- 『ボリウルの夏』(2008.01.11)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
結局知り合いの知り合いに売って
見ていません。
でもミスターロビンのダニエルは
かっこよかった~
頭空っぽにしてみてください。
投稿: sayaka | 2007/08/28 22:43
sayakaさん、こんばんわ~
ミスターロビン、チケット買ってないなぁ~
sayakaさんのお勧めなら見たいけど・・・
予定が合えば見に行こうかな。
投稿: キャサリン | 2007/08/30 01:08