『スパイダーマン3』
【ストーリー】 NY市民からもヒーローとして愛される存在となったスパイダーマン(トビー・マグワイア)。私生活でも、MJ(キルスティン・ダンスト)との結婚が決まり順風満帆なピーターだったが、伯父を殺した真犯人マルコ(トーマス・へイデン・チャーチ)が脱獄したことを聞き、激しい怒りと復讐心に燃える。そんなスパイダーマンに謎の生命体がとり憑き、彼の全身は黒く染まる。(映画紹介より)
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誰の心の中にも潜む暗い闇。憎しみや恨みだけでなく他人への羨望、憧憬、競争心も均衡が保たれなくなれば闇黒への侵食が始まる。
人はまた自分の意思とは裏腹に他を傷つけ知らぬうちに憎しみをかったり、不慮の出来事で取り返しのつかないことを犯してしまったりもする。
贖罪の心を遮るものがあるとしたらやはりそれは言い訳で自己を正当化しようと真実から目を背けてしまう。
闇はそんな人間の自尊心を衝いて侵入し、いつしか心を支配していく。そこから逃れるにはまず今の自分に真の姿に気づき自己を克服しなければならない・・・・
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今回の『スパイダーマン3』は今までの娯楽性の高いものに比べ人間の内面に深く入り込んでいる作品となっていました。
ピーターもただ人のいい気弱な青年ではなく、優しさを忘れたり人を嫉んだり憎んだりする一人の人間として描かれていました。
国民的なヒーローとなったスパイダーマン。ピーターも少し慢心気味。そんな上り調子のピーターに反してMJは舞台を降板させられたりピーターの心無い行為に傷つけられていく。親友だったハリーは父を殺したピーターへの復讐心を募らせ真実を理解してもらえないピーターは苛立ちを覚えてくる。
一方そんなピーターにもフリーカメラマンとしてピーターの席を奪おうとする相手の出現やMJからの突然の別れ話に戸惑いを隠せない。
またハリーはスパイダーマンとの戦いの中で頭を強打しここ最近の記憶を失ったことでピーターとの友情を甦らせる一方MJへの思いも甦る。ピーターの行動に傷ついていたMJは寂しさからハリーの元へ電話をしてしまう・・・・
自分の知らないMJの悩みをハリーが知っていたことでピーターの心に嫉妬心が生まれる。そして他の女性を誘ってMJの働く店でMJを傷つける・・・・
こんな風に人の心の闇部分を見せつけていく今回のスパイダーマン。
その心を増徴させるものとして今回登場するのが謎の黒くネバネバした生命体。それはどんどんと人の悪い心に侵入しその生命体に包まれると気分が抑揚し悪の心に包まれていくらしい。
ピーターが自分の変化に気づいた時にはもうピーターの心はその生命体に支配されつつあった。そこからピーター=スパイダーマンの自己との葛藤が始まる。
そしてスパイダーマンから離れたその生命体はハリーのライバルカメラマンの復讐心に入り込んでしまい新たな悪の化身が生まれる。
もうひとつ、今回の作品にはこのエピソード以外にも第1作目でピーターの伯父さんを殺したとされる真犯人に隠された悲しい事実や知り得なかった事実も明かされていくんですね~。
いやいや盛りだくさんのエピソードで2時間10分じゃ短いくらいでした。これまでのシリーズで一番の感動作でした。ピーターの心にはびこる闇を払拭させてくれたキーワードはメイおばさんの『復讐は麻薬みたいなもの』『許すことも必要』と言う言葉。やはり人は温かく見守ってくれる人がいるから自分も人を慈しめるんですね。 また真実に目を向け、ピーターを許し共に戦うハリーにも感動してしまいハラハラドキドキするはずの戦闘シーンなのに感動で涙が止まらなかったキャサリンです。
それにしてもハリーの家にいる執事のおっちゃんがもう少し早くあのことをハリーに告げていればハリーがあんなことにならずに済んだのかも・・・・(;_;)キャサリンはハリーが好きだったのにぃ~・・・ざんねんです、はい。
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コメント
思わず、スパイダーマンのマスコット買ってしまった。黒も欲しかったんだけど、保守的に赤を購入。
投稿: sayaka | 2007/05/18 00:35
sayakaさん、あんにょん!
マスコットお買い上げですか!(笑)
そーねー黒はカッコいいけどスパイダーマンの象徴的な衣装と言えば『赤』だもんね。
投稿: キャサリン | 2007/05/20 07:35