『爆裂野球団!』
【ストーリー】 日韓協約の調印により日本が韓国を植民地化し始めた1905年頃。ホチャンは科挙制度の廃止により人生の目標を失いかけていた。ある日蹴ったボールが皇城基督教青年会(YMCA)会館の中に入ってしまい取りに忍び込んだところで野球というスポーツとジョンニムという美しい女性に出会う。野球にもジョンニムにも興味を持ったホチャンは父親に内緒で友人のグァンテらと共にYMCAのメンバーに加わる。
しかし彼らの練習場が日本軍に占領され練習することが出来なくなったホチャンらは日本軍と試合をすることになるが・・・・・
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レンタルショップに並ぶDVDのパッケージを見るとこの映画はハチャメチャのコメディーっぽく見えますが、いやいやなんのその、結構シビアな素材を持った映画なんです。抗日派と親日派の時代背景や日本軍の横暴、政治的侵略などが根底にあって、その中でスポーツというものを通して人は差別なく繋がっていけるというメッセージが色濃く出ていました。
そんな中で相変わらずのソン・ガンホ氏。真面目なことをやっているのにも関わらずなんかおかしい。ジョンニム宛に書いたラブレターが遺書として読まれ人々の涙を誘ったり、父親に見つからないように右打ちのバッターボックスから左打ちに急に場所を移動してみたりとクスクスと笑ってしまうようなシーンが多かったです。
ジョンニムと共に抗日派運動に関わっているジョンニムの恋人オ・デヒョンは『プラハの恋人』のサンヒョンことキム・ジュヒョク。5年ほど前の映画なので今よりちょっといい男度が高くスラっとした好青年で、設定上日本に留学していたということでなかなか流暢な(?)日本語を聞かせてくれてます。
ホチャンの親友を演じるファン・ジョンミンですがあまりにもいつもと風貌が違って最初分かりませんでした(笑)
そしてこの映画には伊武雅刀と鈴木一真が出演してるんですね〜。もちろん日本の軍人としてなんですが、そのせいなのか他の日本人(の設定で韓国俳優が演じている)が出てくる映画よりは日本を悪く描いていない感じがしました。もちろん、鈴木一真演じる野村ひでおとデヒョンとが昔はスポーツを通してライバルであったということや、スポーツ精神は政治を介入せずフェアなものというこの映画のコンセプトがあるからなんだと思いますが・・。
カメオ出演のチョ・スンウは春香伝のパロディーなんだそうですね。まだ未視聴なのでどの部分なのかは分かりませんでしたがラストの落ちになっています。
夏目雅子がやった『瀬戸内少年野球団』をちょっと思い出しました。
でも、YMCA野球団が何で『爆裂野球団!』ってなるんだろう?だからコメディーだと思っちゃうんだよね〜☆
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コメント
こんにちは!
このなかのジュヒョク、かっこいいですよね。私はまだ見てないのですが「青燕」でもにたような感じのインテリっぽい役みたいで期待してます!お嬢さん役のキム・ヘス、色っぽすぎるワ~(笑)。
ソン・ガンホもよくていい映画だったけど、私はこの映画、野球がスキでスキでたまらない男達の話、(このまえキャサリンさんと話した「フィールド・オブ・ドリームス」みたいなもの)を期待してたので、ちょっと違ってました。背景の政治状況のせいでちょっと暗かったわ~。
やっぱりベースボール映画はアメリカものがイイわ~。
投稿: komachi | 2007/04/14 10:41
komachiさん、こんにちは~。
この映画のキム・ジュヒョクはまだ青年って感じが強くてカッコいいです。
『青燕』は私も上映時に見過ごしてしまったのでレンタルされないかな~って思っているんですけどねぇ。
タイトルからしてもっと野球の話だと思ったら結構シビアな政治がらみを含んでいましたね。
やっぱベースボールの楽しい話は仰るとおり大リーグモノですかね~☆
投稿: キャサリン | 2007/04/16 11:17