『フラガール』
~福島県の炭鉱町に誕生した常磐ハワイアンセンターにまつわる実話を基に、フラダンスショーを成功させるために奮闘する人々の姿を描いた感動作~
昭和40年、福島県の炭鉱の町。寂れゆく運命のこの町に、レジャーランド建設の話が持ち上がり、早速、東京からフラダンスの先生がやって来る。炭鉱で働く人たちや、年寄りを中心とした大人たちは反対するが、紀美子をはじめとした少女たちは、新しい世界への憧れと自分も家計の助けになりたいという様々な想いを抱えて集まり始める。親たちは、ヘソを出して踊るなんてもってのほか、と猛反対するのだが・・・・
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泣かされた~!
素直に感動しちゃった!って言える作品でした。
松雪泰子ってこういう役やらせたら適任ですね~。鼻っ柱が強くってプライドが高くって、男勝りなくせに本当は人情派で優しい女。
挫折しかけてたまどかの心を真っ直ぐな炭鉱の娘たちが切り開いていく。ひとり練習場で踊るまどかの姿はマジ素敵でした。
寂びれかけた炭鉱の町、次々と閉山になり数多くの労働者が解雇され苦しい生活に拍車を掛ける。炭鉱にしがみつく者、職を失い他の炭鉱に移り行く者、新しいプロジェクトに活路を見出す者、それぞれの思いが交差する。
紀美子は早苗のこのままここで自分を燻らせて居たくないと言う思いに引き込まれてフラガールに応募するもののその早苗は家庭の事情で諦めざるを得なくなる。一緒に辞めるという美紀子に自分の思いを託し美紀子を叱咤する早苗のシーンは鼻の奥がツーンときて早苗がとてもいじらしく、頼もしく思えました。この早苗を演じた徳永えりが出番は少なかったけどとてもいい演技をしていました。
そして紀美子を演じる蒼井優はバレエをやっていたというだけに姿勢がきれいでラストに踊るシーンは圧巻です。蒼井優は少女のような純粋さと少し陰のある顔立ちとが不思議なコントラストを醸し出していて、か弱気に見えるけど凛とした強さのあるこの役を見事に演じていたと思います。
南海キャンディーズの静ちゃんも自分の個性を生かして思いのほかいい演技を見せてくれたし、ちょっと不真面目そうな岸部一徳演じる吉本の優しいおっさんぶりもよかったな~。
冨司純子の炭鉱に生きる昔気質の母親が娘のきらきら輝く一生懸命な姿に希望の光を見出し応援していく姿にも感動してしまいました。
そういえばこの前に紹介した作品「東京タワー」もオカンは炭鉱の町に生まれた女だったっけ。この時代の女独特の強さってもんがあるんでしょうね~。
2006年度の最高映画といわれただけの事のある素敵な映画でした。
ぜひ劇場で見たかったな~(-_-;)
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