『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~』
~この話は、東京に弾き飛ばされ故郷に戻っていったオトンと、同じようにやってきて帰るところを失ってしまったボクと、そして、一度もそんな幻想を抱いたこ ともなかったのに、東京に連れてこられて、戻ることも帰ることもできず、東京タワーの麓で眠りについた、ボクの母親の、ちいさな話です。~(ストーリー紹介より)
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感動というよりは胸の奥に染み入るような映画でした。
テレビのスペシャルドラマも連ドラも見たけれど映画が一番心が疼き改めて母の優しさ寂しさ強さを噛み締めさせられる仕上がりでした。
とにかく樹木希林の演じるオカンがすごい。若い頃を演じた娘の内田也哉子からのバトンタッチも本当の親子であるから当然なのかもしれないけれど声のトーン、話の速度、髪形に至るまでうまく引き継いでいることに妙に感心してしまいました。息子を誰よりも愛し、無償の愛をささげ続けるオカン。自分の事は一言も口にせず、「マー君」の成長を願い、黙々と働き続けるオカンの姿。東京で一緒の住もうと言われたときのオカンのあの寂しさと嬉しさの混濁した絶妙な表情。すべての演技に思わず心が動かされました。
どうしょもない男だけどなぜか憎めないオトン。ボク自身もこの「時々オトン」に愛情を抱いているんですね~。それはきっとこのオカンが生涯このオトンに恋をしている姿を見てきているからなんだろうな。どんな時でもオトンと会う時は綺麗でいたいと思うオカンが実際に会うと妙によそよそしく少女のようなはにかみを見せる姿が愛おしかった。
ボクを演じているオダギリジョーも放蕩親父の血を引きながらもナイーブな息子をとても違和感なく演じていたような気がします。恋人(松たか子)がオカンに会いたいといった時のマザコンそのもののような表情がすごく共感できました。そう、男って多かれ少なかれマザコンですものね(笑)
ボサボサ髪でヒゲだらけでもやっぱオダジョーは素敵☆ピンクのセーターにピンクのズボンでも妙に似合ってたし、女物のようなストール巻いてもやけに似合う(笑)ストーリーにのめり込んでいる時でもふとフェイドアウトして「かっちょええ~!」って思ってる自分がおかしかった。
映画好きの母と今度は一緒に見てみようかな。
この年になってもまだまだ出来ていない親孝行。『時々顔を見せてくれるだけで嬉しい。あんたが平穏に暮らしてくれているのが親孝行。』といってくれる母に改めて感謝したくなりました。
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コメント
キャサリン!こんばんわ!
コメントありがとねぇ~♪
この映画良かったねぇ~!
絶対キャストが素晴らしかったんだと思うよ!
オダジョーも最後オカンの手紙を読むシーンは最高だったし!オカンの樹木希林の最初から最後まで良かったし!
もう涙無くして観れない、とても素敵な映画だったと思います☆
オカンを愛おしく思ったのはボクだけやか(笑)!?
投稿: あっしゅ | 2007/04/16 22:22
あっしゅさん、こんにちは~☆
やっぱね~、オダジョーと樹木希林の二人の雰囲気がすごくマッチしていていい映画でしたね~♪
オカンの強さやいじらしさが胸に迫ってきて、私もオカンを愛おしく思っちゃいました。
号泣というよりは思わず涙が溢れてしまうような映画だったです~。私にとって今年の上位を占めること間違いないだろうなぁ~。
投稿: キャサリン | 2007/04/18 10:20