『反則王』
【ストーリー】
イム・デホは営業成績の悪いダメ銀行員。意地の悪い副支店長に悪態をつかれヘッドロックをかけられて反撃も出来ない。オヤジ狩りには遭うし、気も弱くて片思いをしている同僚の女性社員に告白することも出来ない。父親にも役立たず扱いされている。そんな彼が、ふと目にしたプロレス道場の募集の張り紙。門を叩いたのは寂びれたプロレス道場。なんとか館長を説得し入門するデホ。そして彼は悪役の覆面反則レスラーとして採用される。デホは昼間は銀行員として相変わらず上司には怒鳴られ、夜はレスラーとしてトレーニングする毎日となった…。果たして、上司を見返す日はくるのか・・・
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『クワイエット・ファミリー』のキム・ジウン監督の第2作です。というより『箪笥』や『甘い人生』の監督といった方がお馴染みかも・・・
全くさえない銀行員のソン・ガンホ演じるイム・デホが憎き副支店長が毎回かけるヘッドロック攻撃をかわしたいが為にプロレス道場の門をたたく。そして悪役レスラーに仕立て上げられたことがきっかけで変貌していく姿が描かれています。
やっぱりソン・ガンホはうまいな〜って思ったのが第一印象。まるでやる気のない銀行マンだったデホがトレーニングを積んでいくうちに顔つきが変わってくるところや反則レスラーとして脚光を浴び覆面をすることによって本音や本性を出せるなんてとこもおかしいけど裏悲しい。なんか人生の悲哀を感じさせられます。
同じダメ銀行員のドゥシク(チョン・ウンイン)やプロレスラー仲間のテベクサン(パク・サンミョン)もいい味出しています。
面白かったのが花形レスラー役のキム・スロと繰り広げられるメチャクチャな試合風景。なんかずっと昔に父や祖母がテレビに喰らい着くように見ていたプロレス中継を思い出しました。場外乱闘のやり方なんかそのものでしたね〜(笑)すごく臨場感がありました。
地味でおとなしく社会の底辺で生きてきた男の怒りが爆発したようなこの試合は爽快でもあり可笑しくもありなんとなく複雑な心境になりました。
大爆笑のコメディーというよりはそこここに出てくる笑えないようなギャグが変におかしくてそれがソン・ガンホの上手さなんでしょうね。
ちょっと恋話になるのかと思った会長の娘チャン・ジニョンとも思いのほか軽く流されてしまったところがあります。
せっかく強くなったのに最後まで副支店長に報いれないダメ男のオチもまたアリなのかな(笑)
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コメント
こんばんわ!キャサリンさん!
反則王ですかぁ~!
ボクこの映画すごく気になってたんですよぉ~♪
ソン・ガンホがプロレスやるなんて信じられないですねぇ~!
韓国映画特有の笑いも含まれているんでしょうね!
今回、キャサリンさんにバトンをお持ちいたしました!
その名も「映画バトン」!
暇なときでいいので、ぜひやってみてくださいね!
よろしくお願いします!
投稿: あっしゅ | 2007/03/16 00:47
あっしゅさん★こんばんわ〜♪コメントありがとうございま〜す。
ソン・ガンホ氏本当にトレーニングして技とかも実際にかけているそうですよぉ!大作じゃないんですけどなんか男の悲哀(笑)が入ったコメディーでした
「映画バトン」ありがとうございます。時間が掛かってしまうかも知れませんが頑張ってみます。でも、回す人があんまりいないかも……
投稿: キャサリン | 2007/03/18 01:55