『愛と死の間で』
[製作年]2005年 香港
[原 題]再説一次我愛你(All About Love)
[監 督]ダニエル・ユー
[出 演]
アンディ・ラウ → コウ / デレク
チャーリー・ヤン → ユンサム
シャーリン・チョイ → チーチン
愛する妻・チーチンを交通事故でたった一人、死なせてしまった外科医のコウは、大きな悲しみを抱えて医者を辞め、救護隊員になった。ある事故で車に閉じ込められた女性・ユンサムを救出し、救急処置を施そうとしたコウは、彼女の鼓動に特別なものを感じる。ユンサムは過去に心臓移植手術を受けており、その心臓は亡き妻チーチンのものだった――。
ユンサムが末期の病に冒されていることを知ったコウは、チーチンの心臓を持つユンサムだけでも一人で逝かせてはならないと、残された時間を彼女と共に残すことを決めたのだった・・・・
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やっぱりアンディ・ラウはセクシーな男でした。もう40代も中盤を越えたというのにあの均整の取れた体に目が釘づけです、は~~~。奥さん役のシャーリン・チョイとは実に20歳の年齢差があるのですが全然違和感はないですね。でもやっぱりデレクの妻であるチャーリー・ヤンとのツーショットの方がしっくりは来ますけどね。
映画はかなり作為的に作られたシチュエーションが目立ちます。たとえばコウが救急作業の帰りに事故に出くわし、いったんは通り過ぎて上からの指示を待とうとしたにも拘わらずコウの心臓の鼓動を打ち鳴らす予感めいたものや不意に流れる一筋の涙。そしてその助けた女性に亡くなった妻の心臓が移植されていたという事実。そしてその女性の夫とコウが瓜二つだったという事実。なかなか出来過ぎの感は否めませんが全体的にファンタジーなのでそれほど違和感なく私は受け入れられました。
ストーリーの前半は説明不足のせいなのか、コウの現在とチーチンと生活していた頃の回想が交差したりダブったりして少し分かりにくいところもあってストーリーにのめりこめないところもあったのですが、ユンサムの中で生き続けているチーチンの心臓があと僅かしかもたないと知って今度こそ最後の時を一緒に過ごそうと決心をする頃から画面に吸い込まれていく感じがしました。
コウがユンサムの夫デレクとして見せてくれる愛はすごく柔らかく、そして優しく暖かくユンサムの最後の時を輝かせてくれます。このときのアンディ・ラウは見ているこっちまでときめいてしまいそうな程でした。
コウはチーチンの魂を安らかに送る為にユンサムの元にデレクとして現れるのですがチーチンの心臓を持ったユンサムにもきっとチーチンへの愛とは別の形の愛を感じていたんじゃないかと思います。
夫のデレクとお互い愛し合っているはずなのにお互いを思い遣りすぎて歯車がうまくかみ合わなくなってしまったユンサムとデレク。病気の自分がデレクを不幸にすると思いわざとデレクを遠ざけてしまったユンサムの辛い心をコウがデレクとなることで癒してあげたかった・・・それはチーチンの魂を安らかに送ることができる唯一の方法だと信じていたから。
最後はデレクにユンサムの最後の時を託すコウの複雑な感情は心が痛くなりました。きっとコウだってチーチンの心臓の最後の時に側に居たかったはずだから・・・。でもユンサムが亡くなった後にコウに届けられる1冊の手帳でコウの心も癒されていったんですよね、きっと・・・
アクションのないアンディ・ラウの作品を久しぶりに見ましたがこんな彼を見たらますます女性ファンが増えそうですね。彼の歌うエンディングもよかったです。
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